2008年4月13日日曜日

富裕層、資源戦争、保護主義の復権

今週の記事から

①近年まれにみる胡散臭さ。
YUCASEE (ゆかし)

 富裕層はcommodity化したものには興味がなく、one and onlyを求める。が、しかし情報源に乏しいため効率的なSNSが必要、というのが同社の仮説だが、富の使い方をマニュアル化、one and onlyとはかけ離れるという自己矛盾を抱えていないだろうか。結局、道楽の種類がバブル期さほど変わっていないのが面白い。それよりも心配なのは名簿屋の草刈り場になること、さらにはphisicalな危険が及ぶこと。個人情報をオープンにすることのリスク、この種のビジネスとアングラ社会との不可分な関係を加入者はどれほど意識しているのだろうか?
 なお、Yucaseeを知ったのは日経BPのこの記事(有料)
消費の超二極化に流通惨敗

②オリンピックの聖火をめぐる騒動は今や世界最大の関心事といっても過言ではないが、その発端となっているのが、チベット自治をめぐる中国政府の対応。「国境なき記者団」「ダマイ・ラマ3世」そしてなにより「聖火」といったシンボリズムの裏には、チベットの地下資源争奪という経済的動機が隠れていると同記事(↓ 有料)は語っている。もちろん、資源獲得が国家のFirst Priorityであり、遠くかつ地政学的リスクの高いアフリカにまで触手を伸ばしている中国にとっても死活問題である。
チベット騒乱の背後に地下資源問題

③Steel Partners、J-Power問題に象徴されるように、海外投資家にとって異質に見える日本的経営についての考察。増資と同時に自社株買い(表向きには発行済株式の希薄化を防ぐためであるが、露骨に買収防衛のメッセージが汲み取れるケースもある)、さらには子会社の上場など、アメリカ等諸国の資本主義と日本的経営手法は根本的に異なる。はたしてこの国際標準との乖離が日本の競争力(いわゆる「日本買い」の促進)にどれほど影響を及ぼすものであろうか。発行同時買取や引用記事のようないわゆる「市場価値と不釣り合いと思しき政策的M&A」には経営陣の一層の説明責任が求められるべきであろう。なお、借入しての自社株買いはアメリカでも一般的。むしろ、余剰金があれば配当ないし株式買取で株主還元するのは米国では当然。

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