2008年5月26日月曜日

Inside of Art Auction

 去る5月14日NYで行われたSotherby'sの現代美術オークションでFrancis BaconのTriptych(3連作)が史上最高額となる$86.3Bで落札、また、今月に入ってからLucian Fruesや村上隆ら存命中のArtist達の作品も軒並み高値がつき(村上隆の話題のフィギュア"My Lonesome Cowboy" は予定価格の約3倍の$15M、とあの浅薄さであり得ないくらいの高値)、NYを中心とする現代アート市場はいわばバブルの様相を呈している。そのバブルの実態は...?
 NYでのArt Market (auction)はSotherby'sとChristie'sの2社がほぼ寡占状態、ただ2社とも必ずしも予定価格を上回る競売をコンスタントにできるか、というとそうではなく、時にはCommissionの釣り上げも要求してくる。なぜ、かくも不安定な市場なのか、それは兎にも角にもごく少数のplayersによるclosed market という特性があげられる。逆に買い手もリスキーな賭けに、鑑定専門家を含む映画ファンドならぬArt Fundに依拠、資金捻出と芸術的鑑定を同時に以来する。現在のbuyerの典型は、中東・ロシア・中国・インドなど新興国の富裕層。自家用機でオークションに乗りつけては、modern artの価値を釣り上げるだけ上げて帰っていく。さて、仲介人、買い手ときて、売り手の方はどうか?無名のArtistはそのような大手の競売に作品を上梓することで、自分の価値を釣り上げようとするし、名の通った「大物」は価値をさらに出典することによりそのブランドを上げようとする。(今や『村上隆』というだけで$1M以上の価値はあるらしい) なぜ、Artがこんなbusiness そのものになったのか。最早Andy Warhol以降の抗うことのできない流れであろう。村上隆はこの仕組みをしたたかに利用しているが故、露悪的と言われるのであろうが...
 が、現在がbest practice とは言い難い。くどいかも知れないが前出の村上氏の作品が今後Artの世界に好影響を及ぼすとは到底考えられない。もちろん、金銭的価値と芸術的評価は分離して考えればいいことではあるが、過去権力者の寵愛を受けて衰退した文化も幾多とあるだけに、modern artに対するhypeは危惧すべきものである、というのが私の今現在の認識である。

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