2008年1月21日月曜日

SWFの脅威

"City Group said it would raise an extra $14.5B from the governments of Singapore and Kuwait as well as private financiers; Merrill Lynch announced it was receiving an additional $6.6B from Asian and Middle Eastern investment group." (The Economist)

奇しくも、The EconomistとBussiness Week の最新号の表紙を飾ったSWF Invasion。冒頭のような記事が両誌のHeadlineを毎号のように飾るようになった。およそ1年前、Dubaiが自国の港湾を買収しようとするところをストップした米国もPost Subprimeの現在、大手銀行がSWFに救いを求めるのをやむなしと見ているしかないのであろう。逆に米大手金融が自身のやけどの手当てに追われている現在だからこそSWFの活発化が目立ち、穴埋めをしているようにも見えるのだが。(個人的にはSWFのCiti等への投資は、10年前、Big Bang後の日本の銀行の公的資金注入とダブる。もっとも、救済は金のある然るべきところからというのは資本主義としては健全といえるが) 

彼らの投資は一般的に長期保有型、友好的と見られてきたが、アラブ国間、既存Hedge Fundとの競争も徐々に加熱し攻撃的に転じているところも見受けられる。また富は莫大にあれど経験不足(従業員=公務員が多い)、戦略性の欠如(必要とあらば金に糸目をつけない)は否めず、Sweden OMX証取をめぐるNasdaqとDubai Groupとの駆け引き(結局NasdaqがOMXを買収し、DubaiとNasdaqが持ち合うことで収束)のように一歩間違えば泥沼化しかねないDealも今後出てくることが予想される。USは今のところ彼らの投資を静観している向きだが、民主党・Hillary候補、仏・Sarkozy大統領のように一定の規制を設けるべきとの声も増しつつある。

いずれにせよ、Oil Moneyも永久に潤い続けるという保証はなく、産油国諸国もPost原油対応を見込んだ積極的投資であることには違いない。BWの締めにあるように、SWFに「善意の投資/Totally benign investment」という幻想を抱かない、すなわち既存のHedge Fund並の対応が今後求められるであろう。

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