今宵は先日書き残した
1.原油高騰のメカニズム
2.SWF
に加えて、
3.金市場高騰
の三本で。欲張り過ぎかも知れないが、Commodity Market周辺の喧騒をこの時期にまとめておきたいので。
1.まずなぜ原油が高騰しているかという問いの前に、Commodity市場のパイが小さいため巨額マネーの流入による影響が多大ということを知っておくべきらしい。先物市場の最大手WTI (West Texas Intermediate) の規模はわずか10~15兆円。ちなみに株式市場7200兆円(うち米2400兆、日本550兆)、債券市場5500兆円。またドル安も起因(原油地政学的リスクは実は従前からさほど変わっていない。(中東、ナイジェリア、メキシコのハリケーンetc.) 変わったのは投機マネーに加えて
ⅰ)資源Nationalismの高揚:Russia, Venesuela~囲い込み(国有化リスク)
ⅱ)中国のアフリカにおける乱開発(Angola、Sudan)→国際的に批判
ⅲ)開発コストの増大(難開発箇所が大きいため)→IHIの見積もり違いによる赤字転落のようなケースも
(Nikkei Business 黒木亮氏コラム参照)
2.SWFの最大勢力は中東産油国。$2.5tnとも噂されるその資産総額はHedge Fundの$1.5-2tnをすでに凌駕する。UAEのDubai(DIA)とAbudabi(ADIA)が覇権を争っているが、後者は日本株の最大の政府系運用機関と思料される。サウジSAMA=米国債系に投資、カタール投資庁=英LSEのほぼ半数保有も大手勢力。
特色はⅰ)自国内産業とのシナジー(油関連産業)重視。経営参与志向ではない
ⅱ)Buy and Hold型
ⅲ)未公開株にも積極投資、しかし野放図ではなく自国発展の戦略つき
ⅳ)石油決済のUSD以外の運用重視(Dollar Peg →Currency Basketへ)
アジアEmarging諸国に比べると日本への興味はまだ希薄とのこと。
(NB 田中保春氏コラム参照)
3.相場が上がり続ける"Perfect Storm"状態の金相場。本日現在1 troy ounce(約31.1g) =873USD、2007年一年間約31%増、1000USD突破のシナリオもあり得るとされる。
要因分析
ⅰ)ドル安ヘッジとしての長期投資(ETFにも相当な比率組み込まれているとされる。年金基金、保険等のいわゆる"Sticky Money"の運用先)
ⅱ)インド等新興国の装飾品需要
ⅲ)南アの産出量減少、変わって中国が産出量トップになる可能性も。開発コストも上昇気味
前述の原油価格上昇メカニズムとかなり酷似。
(FT参照)
注目すべきは、産油国のinvestmentがinternalではなくADIAのCitiへの投資に代表されるようにexternalを志向していること。これを以ってただちにアラブ社会のグローバル経済へのcontrol権への意欲を顕すというには早計であるが、USDに替わるメインストリームとして、資源保有国を中心としたcapital flowが今後どのような潮流をつくるのか引き続き注視してゆきたい。
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