2009年6月30日火曜日

人類史上最高・最後のEntertainer

Micheal Jacksonの急逝から数日。
 思えば、私達の世代の洋楽への入口はMichealの"Thriller"であった(あの死霊の盆踊りPVは凡百のホラー映画を遥かに凌駕していた)。そして、87年バブルに沸く日本に、愛猿「バブルス君」と来日したMicheal。この年、当時の米・エンタメ界の双壁Madonnnaも来日するわけだが、彼女は過激なボンテージファッションと鍛え抜かれたアスリート並のボディで、バブル世代のね~ちゃん達に「カッコいい女性、自立した女性」を体現して帰ったのに対し、Moonwalkに象徴されるMichealは、どちらかといえばアイドル人気、しかし見た者全てに感銘を与える真のアイドル、まさに"King of Pop"であった。
 やがて時が経ち、私達世代の洋楽好きは、Michealを音楽的側面から評価することは皆無、というか恥ずべき過去扱い、せいぜい"Beat it"(邦題「今夜はビット・イット」)のEddie Van Halenのギターソロくらいしか語るに値しなくなった80年代末~90年代初め。そして、海外から伝えられる整形や奇行の数々、そしてついには幼児虐待の疑いで逮捕されたと聞くにつけ、Artistのみならず完全に人間として終わったと嘲笑半分、憐れむ気持ち半分であった人々が大半ではなかろうか(無罪放免のニュースも半分いくら積んだのかが興味の焦点だった)。がそれらのスキャンダルの数々は、"King of Pop"として史上最大のグローバル・スターとなり、誰しも昇ったことのない高みに到達した彼、すなわち強烈な落下エネルギーを持つ彼に畏怖し、何とか日常レベルに引き下げたいという我々の浅はかな願望と、それに嫌気がさしどんどん孤立化していくスターの醜い鬼ごっこであった。今、往年のPVを見て彼の別格さ、音楽的影響の偉大さを改めて感じ、メディアに振り回された自身の愚かさを思い知る。Michaelと同時代に生きられたことは幸福以上の何モノでもない。ありがとう、そして御免なさいMichael。

* Michealの死に関しては著名人・一般人問わず様々な名言が生まれているのでその一端を紹介したい。いずれも真なり。
・彼は神が遣わした50年限定の人類へのgiftではなかろうか。
・他界というよりも、Michaelからの「さよなら人類」
・人種差別というアメリカのロングランヒットの主人公
・生けるディズニーランド
・資本主義娯楽の権化~資本の暴力でメガヒットを生んだ最初で最後のスター

2009年6月21日日曜日

巨星墜つ

 すでに1週間以上経ってしまったわけだが、プロレス界を象徴するスター選手であった三沢光晴さんがリング禍で死亡した。81年デビュー、84年以降は二代目タイガーマスクとして活躍(初代との比較で当初はモッサリしているという評価が主流だったのも事実)、90年代は衝撃のマスク脱ぎに始まり(当時全日のエースだった天龍の脱退がなければこれもなかった?)、鶴田超え、いわゆる「四天王プロレス」を牽引し、全日だけではなくマット界のエースに君臨、00年代は全日を離脱しノアを設立、社長レスラーとして経営と現役の両面で活躍した。まさにマット界の至宝と呼ぶにふさわしい(現役第一線でこの称号に見合うのは武藤、小橋くらいか)。「過激なプロレス」の称号を完全に新日から全日に移行した90年代、そして(プロレスの筋書きについての)暴露本以降も「ノアはケツ決めなし」を宣言、体現し、格闘技ブームに対抗してきた00年代、長年の激闘による疲労蓄積は並大抵ではなかったと推測される。
 ノアのTV放映打ち切りに象徴されるよう、斜陽・人気凋落といわれて久しいプロレスであるが、その厳しい状況下においても夢を提供してきた第一人者の死としてはあまりに悲しく、受け容れ難いものがある。かつて深夜放送に追いやられた時代に「深夜労働者・夜勤者のためのプロレスがあってもいいんじゃない」とサラリといってのけた三沢氏。その時代時代におけるプロレスの役割を理解し、その駒に徹しようとした真のプロフェッショナルといえよう。
 
 合掌。

2009年6月18日木曜日

株主総会

某産業機械メーカーの株主総会出席。

 いわゆる世界同時不況後初の総会ということで、例年になく厳しい総会が多いと聞くが、当会は、OBと思しき高年齢層や取引先などが多いのか、終始和やかなムード。

 以下、印象的であったポイント。
・90年代は在庫を6ヶ月で回す時代だったが、今は2ヶ月で回す時代。(カンバン方式、ユニクロ等の影響)
・今まではクルマ、欧米偏重型。これからは顧客の多様化・多角化をはかりリスクヘッジ。
・現在稼働率を落としている古い機械のreplacement に勝機あり。(使わない機械は早くダメになる。)
・売上減に対応した中長期計画で士気鼓舞。(例:シェア15%、売上原価率55%)

 工場見学までさせてもらったが、昨秋以降の景気後退で稼働率は低く閑散としていた。が、後退期というよりもむしろ空いた時間を社員研修にあてさせるなど有効活用し、来るべき復活のときに備え、せっせと仕込みをしているという印象が強かった。

2009年6月15日月曜日

世紀末の夢

名古屋ボストン美術館でのゴーギャン展。
 一介の印象派的(位置付的にはポスト印象派とされているが)画家に過ぎなかったゴーギャンが、タヒチ以降、楽園という個性を獲得し唯一無二のアーティストとなってゆく過程が見て取れる。
 神、悪霊、そして人間を陰影で表現しようと試みた「ノアノア」。
 タヒチ女性にイヴを見出した「かぐわしき大地」
 晩年の彫刻画「戦争と平和」。
 代表作「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」に至っては12人の人間と動物達、そして現地神など同じ大キャンバス上に散りばめ、彼の世界観・人生観を余すところなく表現している。人間だけでも無垢な赤子から夢を語る若い女性、禁断の実に手を伸ばしているように見える若者、そして死を目前に絶望にくれる老婆、とさまざまな年代の人間を表し、キャンバスという平面上において出来る限り時間軸を表そうと試みているかのようである。また、タヒチという場所の特異性を捨象し、地上の楽園も西洋世界も人間の生の本質は変わらない(生まれ、喜び、悩み、そして死ぬ)という普遍性を表現しているようにも見える。
 最後に、つい2ヶ月前までリニューアル工事していた当美術館の記念すべき特別展としては作品が少ない(その割には週末なので人は矢鱈多かった!)のがやや気になった。
 

2009年6月11日木曜日

09年3月期決算 純損益ランキング

上位5 億円 (カッコ内は去年)
1.NTT 5386(6351)
2.NTTドコモ 4718(4912)
3.三菱商事 3699(4708)
4.任天堂 2790(2573)←上位20で唯一の増益
5.武田薬品 2343(3554)

下位5
1.日立 ▲7873(▲581)
2.野村HD ▲7081(▲678)
3.みずほ ▲5888(3112)
4.トヨタ ▲4369(17178)←前年上位1
5.パナソニック ▲3789(2818)

東証一部の83%が減益、507社が赤字(前期比3.5倍)、今期も減収減益の見通し大。

 昨日の日経平均は8ヶ月ぶりの1万円台に迫る9991円で引けとなり、脱「リーマンショック」ムードが市場を支配しはじめているが、一旦縮小した消費市場はなかなか戻ってこない(任天堂、ユニクロ、マクドナルド等一部企業を除き)というのが大方の見解。

2009年6月7日日曜日

UEFA & NBA 08‐09

 バルサが圧倒的強さを見せつけ、幕を閉じた今季のヨーロッパ・フットボールシーン。前人未踏のChampions League 2連覇に最も近いと思われた今季のマンUであったが、決勝を見るにつけ、今季はバルサのためのシーズンであったというしかない。Cristiano Ronaldo も昨季の神がかり的なパフォーマンスほどではなしにしろ、今季も期待に応える活躍を見せてくれた(3年連続Premier制覇という偉業がその証)。が、今季のバルサに勝つためにはそれこそ神の出現が待たれた。Messi、Eto'sら前線だけではない。Xavi, Iniestaをはじめとする中盤以降の層の厚さ...バルサ黄金期の幕開けを感じさせる今季であった。
 その他、PremierではSpursが8位と惜しくも次期EL出場権を逃し、名門Newcastleが降格決定。リーガではVallenciaが後半失速、6位にとどまり、かろおじてEL出場権獲得。ブンデスではBayernが2位、Bremenに至っては10位と昨季のワン・ツーが期待外れ。リーグ・アンではBordeauxがLyon時代終焉を告げる10季ぶりの優勝。来季も強豪そろい踏みのChampions Leagueは要注目だ。

 NBAは09Final(Lakers×Magic)が始まったばかりだが、ここでは今季ドラフトの目玉、Ricky Rubio(Spain)について少々。北京五輪でのアメリカとの決勝戦で一躍ブレイクしたRicky Rubio。ただ、少年時代からその天賦の才には国内外とも高く注目しており、代表選考・北京五輪での活躍は彼が順調に一流PGの道を進んでいる過程に過ぎない。また、彼自身にとって、五輪での決勝はNBAを肌で感じ、海を渡ってプレーすることの大きな後押しになったようだ。現在、DKVホベントゥトというスペインリーグ(ACB)配下チームに所属、契約は2011年までで契約買い取り額は€6M(約8億円!)に設定されている。注目の入団先は未定であるが、HOOP誌の特集によると、BrazersでBrandon Roy等とのケミカルを起こすもよし、あるいはSunsにてNashの後継者として君臨するもよし、と希望的観測のオンパレード。北京五輪で衝撃を受けた私個人としては、それほど強豪とは言えないチームでまずキャリアと経験を積んでほしいと思う。とにかくこの金の卵は絶対にうまく育て上げてほしい。