名古屋ボストン美術館でのゴーギャン展。
一介の印象派的(位置付的にはポスト印象派とされているが)画家に過ぎなかったゴーギャンが、タヒチ以降、楽園という個性を獲得し唯一無二のアーティストとなってゆく過程が見て取れる。
神、悪霊、そして人間を陰影で表現しようと試みた「ノアノア」。
タヒチ女性にイヴを見出した「かぐわしき大地」
晩年の彫刻画「戦争と平和」。
代表作「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」に至っては12人の人間と動物達、そして現地神など同じ大キャンバス上に散りばめ、彼の世界観・人生観を余すところなく表現している。人間だけでも無垢な赤子から夢を語る若い女性、禁断の実に手を伸ばしているように見える若者、そして死を目前に絶望にくれる老婆、とさまざまな年代の人間を表し、キャンバスという平面上において出来る限り時間軸を表そうと試みているかのようである。また、タヒチという場所の特異性を捨象し、地上の楽園も西洋世界も人間の生の本質は変わらない(生まれ、喜び、悩み、そして死ぬ)という普遍性を表現しているようにも見える。
最後に、つい2ヶ月前までリニューアル工事していた当美術館の記念すべき特別展としては作品が少ない(その割には週末なので人は矢鱈多かった!)のがやや気になった。
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