2010年5月5日水曜日

This is not my game

"SAW 6"(2009)
 シリーズを重ねるに連れ、描写の凄惨化と"Jigsaw"の神格化だけが進行し、第一作を超えられない典型になった感のある"SAW"。今回もMTVのRealty Show "Scream Queen"(同系の企画としては最高にイロモノ、バカバカしくも楽しかった)を勝ち抜いたタニ―ドラが出演するというのが唯一の鑑賞動機。
 が、意外にストーリーやゲームも練られていて楽しかった。冒頭いきなりタニ―ドラ。自分の腕を切る迫真の演技。うーん、やはりこの役はライバルのミッシェル(スタイル自慢の小生意気な西海岸系ネーちゃん)やアマンダ(?巨乳ポッチャリ系美形の元子役)にはハマらない(っていうか可哀そうすぎる)、とまず納得。
 今回の生贄は保険会社社員。アメリカでは社会問題化している医療保険の未払い(不払い)というテーマを絡め、計算式で他人の人生を左右する保険会社社員への因果応報という非常に解りやすい懲罰動機。そして今回の「拷問装置」の目玉は何といっても人がグルグル回って銃口の前にさし出される「地獄のロシアン・ルーレット」。ルーレットの「弾」と化した保険会社社員同士の罵り合いは恐ろしく醜いが滑稽である。
 自らの手で部下の殺生を決めるという拷問をくぐり抜け心身ともにボロボロになりながら何とかラストステージに辿り着いた社員と、シリーズ3以降でJigsawの後継者としてドSぶりを遺憾なく発揮してきたHofman刑事がともに最後に気づくのが…タイトルの言葉につながるわけである。保険社員は、今まで冷たくあしらってきた貧しい顧客の家族に、そしてHofmanはJigsawの最愛の娘の手に、自らの生死を委ねられる。
 もはや年中行事として定着したSAWの新作発表、SAW7は今のところ3D、Dr. Gordonの復帰という噂が聞こえてくるが、個人的には、Hofmanのキックアウトによる残虐性の軽減、よりゲーム性重視のエンタメ化という原点回帰を希望する。

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