2009年8月4日火曜日

The Art of Deception

From "National Geographic" Aug 2009
擬態により捕食者から身を守るorアピールする昆虫・小動物たちに関する特集。
 周りの環境に合わせて色を変える、もともと葉や木の枝に似た色形、動物の目に似た模様などの例は枚挙に暇がないが、The Art of Deceptionはそのレベルでは満足しない。葉を左右対称に食べてゆき自身も葉脈の一部に見せかける尺取虫や、アリなど小昆虫に寄生し、その母体を赤く変色させることにより、食物連鎖上位の存在(鳥など)にアピールし、より大きな寄生母体を求める線虫など、一部においては人間より突出した知能が発達しているとしか考えられない事例もある。(線虫は貴志祐介「天使の囀り」の元ネタか。とすれば、ここに着目し、あれほどの長編に展開した作家の手腕にあらためて敬意)
 敵を欺く、或いは、生き心地のより良い環境を求める、という遺伝子は進化の過程で発達するものであろうか。だとすれば、ここに掲載の虫達が持つ、敵が何であり、何を好み、何を恐れ忌み嫌うかという情報が、彼らのArtの根源であり、高等知能にまで「見せかける」ことにより、我々を驚異させ、また楽しませるのである。

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