2008年9月19日金曜日

Wall Streetの危機Ⅱ

 破綻寸前とまで言われていたAIGに公的資金の注入。金融不安の拡大を阻止すべく、FRBが動いたとのいうのが大方の論調であるが、まさに「世界が変わる」きっかけとなるかも知れないこの激動の一週間、今一度、論点を各識者の見解を交えて整理しておこう。

論点① 片やBear, GSE(言うまでもなくFreddieとFannie), そしてAIG。片やLehman。救済されたものとそうでないものの、OK/NOの基準は何か。Bernanki と Paulsonの独断で決められているのか?(AIGのCDSの最大のcounter part はGoldman Sachsとの噂も)当然3月のBear破綻時と現在では(US財政や世論の)様相が異なるのは理解できる。が、同じ週でも、金融機関にmoral hazardを示しつけたLehmanへの対応と、及び腰的なAIGへの措置(まさにtoo big to fail的扱い)を分かつものは何か?USらしからぬ一貫性のない決定に当局の混乱ぶりが窺える。

論点② 次はどこか?投資銀行の将来は?5大証券のうち3つが一年足らずで姿を消す異常事態となったWall Street。残ったGSとモルスタも現在の業務Scopeの維持は困難という見解が多い。Wall StreetのみならずUBS等、欧州でも大手を取り巻く環境は非常に厳しい。すでに投資銀行がOut of dateな業態なのか。今後はMerrillのように買収されて大手One Stop Serviceの一部門となるのか、Hedge Fundのように特化するのか。いずれにせよ、市場のルールはこの9月をもって書き換えられたといってよいであろう。

論点③ US中心資本主義経済の終焉か?それとも世界恐慌の始まりか?かの、Alan Greenspanをして「百年に一度」と言わしめた今回の一連の出来事。確かにlame duck期にUSにとっては弱気になる材料でしかなかったかも知れない。が、それに代わる国・経済圏がないのも事実。いくら資源国が台頭しても消費国がないと回らないし、いくら人口大国が伸長しても巨大な雇用先がないと持て余すであろう。とりあえずは、しばらくはこの悪い波に乗せられるしかない、というのが大方の見解であろう。

参考:The Economist "Nightmare on Wall Street", Businessweek "Wall Street Perfect Storm" etc.

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