歴史に長く記憶されるであろう2008年9月。(まだongoingではあるが)$700B Bailout Plan は否決され、US政府も梯子を外すことがあり得ることを示した9月29日、Wall StreetはAnother Black Monday (1987年10月以来のみならず、この9月で2度目の、という意味を込めて)を体験した。
なんでもFRBの手持ち資金はわずか$300Bと噂され、最低でも$700Bは必要という金融経済再建にどこが支援できるのかが現在の焦点である。昨年来市場を席巻したSWFは、今のところ今回の危機には傍観者の立場を貫いており、また高い授業料を払わされた直後、積極的に支援に回るとは考えにくい。彼らとて、例えばMerrillに投資したはずのTamasek(Singapore)やKIA(Kwait)、韓国は、投資先がBoAになってしまったのは寝耳に水であろう。
Warren Baffettがかつて「金融大量破壊兵器」と揶揄したデリバティヴ商品の数々が、まさにその猛威を示し始めた、というしかない。そしてかのBaffet氏はFRBよりも頼れるThe Last Investorとして、GSに$5B投資するなど、この機に乗じてその名声をさらに高めている。(投資銀行のようないわゆる“虚業”嫌いで有名な氏であるが、曰く、「GSの頭脳を買った」とのこと。)
今、Wall StreetでおこっているのはSystemic Riskそのものであり、これまで市場を支えてきたBISやVaRも見直しせざるを得ない時期に来ている、すなわち投資銀行とういうビジネスモデルの再構築は免れないというのが大勢の論調である。再構築にあたって、(現在進行中の)銀行との合併がいいのか(預金という資金源を運用できるメリットあり)、はたまたヘッジファンド型の切り離しがいいのか(最適規模の模索、AIGの例などから資産1兆円規模の企業のmanagementは無理があるとの見方)論の分かれるところではある。投資銀行といえば、ITと並んで90年代以降のUS経済の花形、そのビジネスモデルの崩壊は、日本でいえば自動車業界が倒れたクラスの衝撃といっても過言ではない。
そして今、問うべきは、思うに、①リスクの再定義(多様化によるリスク分散というFinance理論は個々の相関性が密接になった今、再構築しなければならないであろう)②立ち直りまでに何年続くか(日本は10年かかったというのが、何かしらのBenchmarkになるであろうか)の2点に尽きる。
暗黒の9月をおさらばして、10月は光を一筋でも見たいものである。
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