"The Other Boleyn Girl" ( 邦題:「ブーリン家の姉妹」)
Natalie Portman、Scarlett Johansson という現在のハリウッド2大看板女優の競演で話題の本作。基本的には史実ドラマであるが、実際にはもっと醜かったであろう愛憎劇を、姉妹役の冒頭2人の美貌と力演が高潔なドラマ風の仕立て上げている(それでも十分にドロドロさは堪能できるが)。十分に満足できる本作であるが、現実世界でドロドロのスカ・ヨハの純真無垢キャラには少々違和感あり。(個人的には以前見た彼女の魅力満開の"Match Point"(Woody Allen 06) の印象が鮮烈)
ドロドロが正視できない人なら、割り切ってゲーム理論的アプローチから本作を楽しむというのも一手。すなわち、王ヘンリⅧ世、国、姉、妹それぞれの行動パターンによる効用が見えてくる。(王と姉が結ばれれば、王と姉どちらかが満足するのみで国家はボロボロ、姉妹不仲も解消されず、王と妹なら王と姉は不満、国家は安泰etc.)
当時の国政がこんな男女の関係に左右されるほど基盤が弱かったのか、ヘンリⅧの女好きが特異なのか。ダイアナ妃事件、チャールズ皇太子の離婚そして再婚、と、数百年たった今でも英国皇室は醜聞のるつぼ、大衆の下世話な好奇心を満たす格好の材料として存在し続ける。その脈絡はここまで遡るのかと思うと奥が深い。
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